日記・コラム DIARY

オブライエン調教師の馬に乗れるというワクワク感

2021年11月24日

 勝ち馬のオーナーのみの権利としてあるレース後の口取り式に、先週から騎手の参加が解禁となりました。コロナ禍で仕方のない措置ではありましたが、ジョッキーの立場としても勝ったときだからこそお会いしてお礼を申し上げたいわけで、こちらとしても待望していました。

 今年7月のセレクトセールに初めて参加され、いきなりトップバイヤーに躍り出られた藤田晋オーナーは、それからすぐに持ち馬が走り出し、土曜の東京6レースで勝ったデュガが6勝目という強運の持ち主です。しかし口取り式で勝ち馬の騎手としてお会いするのは今回が初めて。非常に喜んでもらえたようで光栄でした。ふと気がつくと、ほとんどのレースでオーナーさんが下りて来られているようで、やっぱり楽しみにされていたんだなあと、うれしくなりました。このままコロナの収束となってくれたらと、切に願います。

 今週は土曜の阪神で行われる京都2歳Sに、トゥデイイズザデイが出走します。追い切りは気持ちいいぐらい動いてくれる馬で、今回も感触は上々。初戦は逃げ切りでしたが、操縦性に優れている馬なので対応力にも期待しています。クラシックが見えるようなレースをしてほしいです。

 そして日曜日はジャパンカップ。エイダン・オブライエン調教師の馬に乗れるというワクワク感を想像していただけるでしょうか。厩舎スタッフの隔離期間の問題で今朝は乗りに行けませんでしたが、イメージはできています。

 外国馬の参加が薄くなって久しいジャパンカップですが、今年の3頭はなかなかの粒揃いだと思います。いつものように「どうせ日本馬だけの戦い」と軽視するのは危ないですよ。と独り言を言っておきましょうか。

いまから楽しみしかありません

2021年11月17日

 今年のジャパンカップの騎乗馬が決まりました。世界一の名匠とも言われる、アイルランドのエイダン・オブライエン調教師が管理する5歳馬、ジャパンです。昨年の凱旋門賞でもオファーをいただき、それが直前の出走取り消しで幻となった因縁がありましたから、ついに乗れるという気持ちです。3歳時にパリ大賞とインターナショナルSというG1レースを制した一流馬。いまから楽しみしかありません。

 先週は、土曜日の阪神ダート1800mの新馬戦を楽勝したジュタロウとの出会いが印象的でした。2着馬に2秒4という大差をつけて、賞金圏内の5着馬をタイムオーバーに巻き込む凄い走りでした。兄デシである河内洋厩舎の管理馬から出た大物。父は世界最高賞金のペガサスワールドカップを勝ったアロゲートで、日本に輸入されている少ない産駒の中から、これが2頭目の勝ち馬です。よほど日本の競馬に合うんだろうなと思ったのですが、昨年、7歳の若さで亡くなっているそうです。ジュタロウは、適鞍が見当たらない年内はとりあえず使わないそうです。世界を目指すべき馬に成長してほしいものです。

 今週はマイルCS。ボクの騎乗馬サウンドキアラは伏兵中の伏兵といったところでしょう。これが京都なら、と言いたい戦績ですが、阪神でも走ってきたので密かに期待です。

父も天上で祝杯をあげたことでしょう

2021年11月10日

 先週は武幸四郎厩舎のウォーターナビレラがファンタジーSを勝利。弟が手がけた馬に乗って重賞を勝ったのは初めてで、「母親が喜んでいるでしょう」と言ったのはそのままの気持ちです。冠名ウォーターの山岡オーナーとは先代からの長いお付き合いで、父である武邦彦厩舎はもちろん、ボクの師匠である武田作十郎厩舎からという歴史の深さ。母も喜んでいるでしょうし、亡くなった父も天上で祝杯をあげたことでしょう。

 日曜日の早朝は、ブリーダーズカップの日本馬2勝に興奮させられました。フィリーアンドメアターフ(芝11ハロン)を勝ったラヴズオンリーユーはもちろん快挙ですが、ディスタフ(ダート9ハロン)を勝ったマルシュロレーヌは文字通りに大快挙。このレースを勝った馬が米国の年度代表古牝馬に選出されると言われているほどの大一番で、マルシュロレーヌがその座に就く可能性もあるでしょう。超ハイペースが向いたとはいえ、日本馬が米国のダートG1を勝ったのは史上初で、驚きました。矢作芳人調教師のチャレンジャー精神に、心より敬意を表したいです。

 今週は、阪神で行われるエリザベス女王杯です。ボクが騎乗する予定のデゼルは、近況から伏兵扱いでしょうが、血筋の良さでは負けません。挑戦あるのみです。

いつかはこの馬で重賞を獲れるんじゃないかな

2021年11月04日

 3日、文化の日は金沢競馬場で行われたJBCレディスクラシックに参戦。騎乗したリネンファッションは、スタートのタイミングが合わなかったため、先行勢の後ろで様子を見る形。ポジションとしては悪くなかったのですが、砂をかぶることを極端に嫌がったので、そこから2番手を取りに行きました。その少しの無理が響いたのか、直線に向いた時にはちょっと余力が足りませんでしたね。惜敗が続いていますが、いつかはこの馬で重賞を獲れるんじゃないかなと、そんな感触を得た3着でした。

 文化の日と言えば、弟の武幸四郎調教師の誕生日。彼が生まれた直後に父がインターグシケンで菊花賞を勝ち、それが父の3回目の菊花賞制覇だったので「菊三」にしようとか、文化の日に生まれたんだから「文化」でいいとか、様々な意見が飛び交ったのを覚えています。それを反対したのが当時10歳のボク。幸四郎といういい名前に落ち着いたのはボクのおかげです(笑)。

 今週末は、土日とも阪神での騎乗です。土曜のメーン、ファンタジーSは武幸四郎厩舎のウォーターナビレラに乗ります。2戦2勝のシルバーステート産駒。楽しみです。

 また、日曜はみやこSでクリンチャーに乗ります。JBCクラシックには賞金不足で出られませんでしたが、昨年のこのレースの覇者でここなら格上の強みがあるはずです。