日記・コラム DIARY

うれしくなって追いまくったというわけです

2005年08月22日

 涼しいドーヴィルからこんにちは。インターナショナルSの結果を報じた日本のマスコミは、ゼンノロブロイの健闘ぶりと同じぐらいの行数を割いて、ボクのムチの使い過ぎによる制裁を話題にしたみたいですね。騎乗停止になったほどですから、たしかにそれもそうなんでしょう。でも「ユタカも自分を見失ってしまうこともあるんだな」と思われているとしたら、その点にはちょっと弁解しておきたくなりました。
 
 イギリスでも何度も乗っていますから、ムチは6発まで、というルールを知らないはずはありません。でも、その反則については騎手がペナルティーを課されることはあっても、馬やその関係者、またファンに迷惑が及ぶことはないのです。ここが勝負、というときにはボクだけでなく、地元のトップジョッキーも回数をオーバーしてでもムチを当てて馬を追います。あのときのボクはまさにそれで、騎乗停止になるだろうなと覚悟しながら追っていました。
 
 過剰な動物愛護なのではないか、という批判があるようですが、それはお国柄でもありますし、あらかじめ定められているルールなのですから仕方ありません。本当はもう少しスマートに乗れたらよかったのですが、当日の日記でも書いたようにゼンノロブロイがあまりにも素晴らしい粘り腰を発揮してくれたものですから、ボクもうれしくなって追いまくったというわけです。色々な意味で思い出に残りそうな一戦でした。
 
 昨日のドーヴィルでは、古馬牝馬の重賞(G2)で3着。ウォートルベリーという馬を聞いたことがあるという人もいるでしょう。そうです、昨年のエリザベス女王杯にも参戦(15着)していた馬でした。1、2着からは少し離されましたが、よく走ってくれました。明日はドーヴィルで3鞍の予定。フランス・ギャロの公式ページではまだ2鞍になっているかもしれませんが、ファーブル厩舎から1頭まわってきています。これがちょっと楽しみなような気がしています。

想像以上に素晴らしい馬でした

2005年08月17日

 小倉でメイショウカイドウのレコードでの快走に気をよくして、翌日にはロンドンへ。ロンドンからは特急列車で2時間の旅をゆったり楽しんで、ヨーク競馬場にやって来ました。ゼンノロブロイと初コンビを組む、インターナショナルSです。車中では武豊TVのスタッフが用意してくれた、ライバル馬たちのDVDをたっぷり見て、準備万端のヨーク入りでした。

 しかし、結果は寸前で先頭に立ったところを、最後にエレクトロキューショニストに差されて2着。惜しい星を落としてしまいました。ライバルたちのレース集の中に、このイタリア馬だけが抜けていたのが、いま考えると痛恨だったかもしれません。しかし、内容的には勝ったも同然。ゼンノロブロイの強さはたっぷりと堪能させてもらいました。なにしろ精神力が素晴らしい。去年の秋、みんなが束になってかかって行っても歯が立たなかったわけです。想像以上に素晴らしい馬でした。このあとは日本に戻って、昨年同様のローテーションだそうです。ボクとしても楽しみが倍増です。

 レース後は、チャーター機に便乗させてもらって、直接フランスのドーヴィルに入りました。明日は2鞍の騎乗予定があります。ちなみに、ロブロイのレースではムチを使い過ぎたことを咎められて、4日間の騎乗停止となりましたが、これは27日から4日間お休みすることで消化できるようです。

久々にひどい目にあいました

2005年08月11日

 先週の日曜日は、久々にひどい目にあいました。土曜日のうちに小倉から東京まで移動してホテルで1泊。朝は調教に乗るときぐらい早起きして、羽田から予定通りの便に乗ったんです。あとは目をつむっていれば函館、と思ったのですが、そうはならなかったのですから驚きました。ドアが閉められて地上を少し移動したところで止まってしまい、ついには整備不良を理由に欠航です。グチを言っても仕方ありませんが、乗る前に異常がわかっていれば対処の方法はありました。乗ってしまったために降ろしてもくれず、ついには午前中の騎乗予定を全部キャンセルする事態となったわけです。不可抗力ということで、JRAからのおとがめはありませんでしたが、楽しみにしてくださったファンや関係者の皆さんには結果的にご迷惑をおかけしました。もちろん、飛行機の中で気は焦りましたが、長いことジョッキーをやっているとこういうこともあるんだなあと、不思議に腹は立ちませんでした。

 今週は、あれに懲りたからというわけではなく、予定通りに土日ともに小倉で乗ります。小倉記念のメイショウカイドウは、負けるとすればハンデ差だけでしょうね。結果を出せるように考えて乗ります。そして、そのあとは英国遠征。ゼンノロブロイの評価は現地でも高まっているようですから、強くなった日本馬を世界にアピールするつもりで頑張ってきます。

ちょっとウキウキした気分になっています

2005年08月04日

 今週は土曜日に小倉、日曜に函館と、縦に長いニッポンをひとまたぎにして騎乗する予定を立てています。しかし、小倉から函館へ行く便は昔も今も不便で、土曜のメーンに乗ったあとでは、どうやってもその日のうちには函館に到着できません。以前の規定ではこの場合には出馬投票することもできなかったそうで、河内先輩に聞いたところ「俺のときは泣く泣く土曜は午前中だけで切り上げて函館に向かったものだ」とおっしゃっていました。現在は特例が認められていて、今回の場合は土曜のうちに東京まで移動し、日曜の朝一番の便で函館入りすることで騎乗できるようになっています。これも諸先輩の犠牲の賜物として、ありがたく思わなければいけません。

 さらに来週は、土日を小倉で騎乗して、月曜に英国へ向けて出発します。そして火曜日には待望のゼンノロブロイとの初コンビです。ここまで、ボクとしては珍しくのんびりしていましたが、あちこち飛び回ってこそいつもの夏という気がして、ちょっとウキウキした気分になっています。